2023年5月19日、福島県西白河郡矢吹町善郷内にて、サビイロクワカミキリの被害調査を行いました。
現地の画像を踏まえながら、被害状況と対処の内容をご報告します。
現地の被害状況
今回の現場状況は以下のとおりです。
- 対象木状況:伐採木10本
- 樹種:イヌエンジュ
- 確認痕跡:脱出孔5箇所以上、フラス10箇所以上(その他脱出予定孔あり)
- 被害度:中程度
聞き込み情報によると、被害はサビイロクワカミキリを発見した当時(約2年前)からあり、伐採は今年に入ってから行ったエリアです。
伐採は所有者が行いましたが、その後の対処が進んでいない状況でした。
画像による被害状況の確認

現地は上記の画像のようにフラスの被害が目立ちます。サビイロクワカミキリの幼虫が生息していることを意味しており、このままでは蛹化・羽化・脱出と進んでもおかしくはない状況です。

しかし調査時の段階では、伐採木が周囲に置き去りになった状態でした。伐採をすることで木は枯れていき、多少は樹内の幼虫も死ぬものの、適切な処置が行われたとは言えません。
場合によっては放置した伐倒木から成虫が脱出することもあるため、根絶を目的とする状況下においては焼却や被覆などの対処が必要です。

また、伐倒した木や枯死木に集まる別のカミキリムシも見つかりました。画像はゴマフカミキリという在来種で、いわゆる「森の分解者」に位置する昆虫です。
サビイロクワカミキリのように脅威となる昆虫ではありませんが、このまま伐採木を放置しておくとカミキリムシの温床になりかねません。
今後の対応
所有者の意識が高く、被害木の伐採を行い多少勢いは収まったものの、万全な処置を行うには早急に焼却処分をする必要があります。特に成虫が脱出する前の6月以内には完遂したいところです。
しかし材の処理は所有者個人だけでは難しいため、今後は行政との連携が必須となります。
懸念点としては、各市町村単位では本件のような対処経験が少ないため、費用の確保や迅速な対応が難しいことです。
まだまだ外来カミキリの知名度が低いのも対応が遅れている要因であることから、防除とともに宣伝活動にも力を入れていく必要があります。
『外来カミキリバスターズ』は今後も被害地の対応や認知活動を進めてまいります。外来カミキリの被害を確認された方は、ぜひ当団体までご連絡ください。